研究室紹介

研究室の特徴

 長谷川研では,プラズマ理工学を基盤として,様々な量子ビーム(イオン,クラスター,中性子)の生成や制御に関する基礎研究から,これらの量子ビームを核融合エネルギーの開発や放射線利用技術の高度化に役立てるための応用研究まで幅広く展開しています.プラズマ理工学,量子ビーム理工学,原子分子物理,放射線物理など幅広い学問領域を背景に,学際的なアプローチで研究を行っています.実験装置や計測機器はどれも高度で緻密なものですが,その多くは学生たちが自ら設計・構築したものです.「ものづくり」の醍醐味を味わいながら最先端の科学を研究することで,物理工学の幅広い知識と経験が得られます.毎週の研究報告会や輪講では,活発な議論を通じて互いに切磋琢磨しています.このような研究活動を通じて,学生諸君が将来科学者やエンジニアとして社会で活躍する上で土台となる「理工系のものの考え方」を身につけてもらいたいと思います.

研究室に所属するには

融合理工学系の学部学生は特定課題研究の配属先として長谷川研を選択できます.
 修士課程または博士課程から長谷川研に所属するためには,「環境・社会理工学院融合理工学系」または「工学院機械系」を受験してください.
所属コースとして「融合理工学系原子核工学コース」「機械系機械コース」「機械系エネルギーコース」を選択できます. 受験する系によって所属できるコースが異なりますので,ご注意ください.
研究室見学はいつでも受け付けていますので興味がある方はお気軽にご連絡ください

研究室生活

研究の進め方

 学生はそれぞれ独立した研究テーマを担当します.ただし,テーマによっては実験装置を共有して互いに協力しながら研究を行っています. 実験機器はどれも比較的高度で緻密なものばかりですが,その多くは学生たちが自ら設計・構築したものです. 装置の設計,構築,改良などを通じて,物理学,機械工学,電気工学の「実践的な」知識を幅広く習得できます. 数値シミュレーションにも力を入れており,実験との比較を通じて,観測した現象を支配する物理をより深く理解することを大切にしています. 毎週の研究進捗報告会や輪講では,学生同士が活発な議論を通じて切磋琢磨することを研究室のモットーにしています.

研究設備

レーザーイオン源試験装置

重イオン慣性核融合炉のドライバー加速器や次世代型粒子線がん治療用加速器に大電流・高品質イオンビームを供給可能なレーザーイオン源の開発研究を行なっています.

金属/共有結合クラスター生成装置

レーザーアブレーション法による金属/共有結合クラスタービームの生成法について研究しています.

放電型コンパクト中性子源

慣性静電閉じ込めの原理を利用したコンパクト核融合中性子源を開発しています.重水素同士の核融合反応により中性子を発生し,イメージング技術などへの応用を目指しています.

放電型コンパクト中性子源コールド試験装置

核融合中性子源の内部で生じる物理現象を軽水素を用いた模擬実験により詳細に解析しています.プラズマ分光法により粒子のエネルギー分布を計測し,数値シミュレーションとの比較を行っています.

フラーレン多価イオン生成装置

高エネルギー加速に適したC60フラーレンを多価イオン化する技術を開発しています.

研究室イベント

研究室OBとの縦の繋がりを大切にし,毎年年末にOB会を開催しています.

卒業後の進路

博士課程進学(東工大,オックスフォード大),量子科学技術研究開発機構,東芝(3名),東京電力(2名),ファナック,三菱電機,キャノン電子管デバイス,NECソリューションイノベータ株式会社,NTTファシリティーズ,コマツ,横河電機,日立パワーソリューションズ(2名),三井E&Sエンジニアリング,日産自動車